牛のゲップが悪者に

 温暖化防止の取り組みが、世界で加速していますが、そういった中で現在、牛が出すゲップの中にある、メタンガスが無視できない問題となっているそうです。世界の温室効果ガスの4%ぐらいを占めているという計算があります。 

 世界では地球温暖化防止のために、牛乳や乳製品を食べる事を控えようという運動が広がりつつあります。今年4月には、様々な料理のレシピを紹介するアメリカの人気サイトが、牛肉を使ったレシピの新規掲載を取り止める、と発表しました。その理由を、このサイトの運営会社では「世界で最悪の気候犯罪者の一人に出番を与えないため」と表現していて議論を呼んでます。メタンガスは、二酸化炭素と比べて25倍の温室効果があるようです。

 ところで、2016年、オーストラリアのジェームスクック大学が「カギケノリ」と呼ばれる海藻に含まれる「ブロモフォルム」というハロゲン化合物が、メタン細菌の働きを抑える効果があるという研究結果を発表しました。 「カギケノリ」を牛の餌に少量混ぜることで、胃の中で発生するメタンをおよそ9割抑えられるという研究結果でした。 

 そこに目をつけた、スウェーデンのボルタグリーンテックというスタートアップ企業で、この「カギケノリ」を牛の餌用として、養殖する事業を始めました。現在、自社で生産し「カギケノリ」を、餌用に粉末にして、ストックホルム近郊の農家に試験的に供給しているということです。

 

 これからは、脱炭素牛というブランドが出てくるらしいです。

 時代ですね。